ジョージディッケル No.8です。
テネシー州タラホーマで生産されるテネシーウイスキー。
銘柄名はドイツ出身で米国に移住し酒販会社を設立した人名にちなみます。
テネシーウイスキーのブランドとしては、
ジャックダニエルに次ぐポジションと言えるでしょうか。
ラインナップはエントリーボトルであるこちらと長期熟成品のNo.12が存在する他、
タバスコを熟成した後の樽に移し替えて一定期間熟成させた
「タバスコバレルフィニッシュ」なども入手できたようです(現在は終売)。
定義上、テネシーウイスキーを名乗るためには
サトウカエデの木炭を使ったろ過が不可欠ですが(チャコールメローイング)、
ジョージディッケルの場合はさらにひと手間かけ、
木炭の上に羊毛の布団をかけて液体をろ過する製法を採用しています。
これをチルドメイプルメローイングと呼ぶようです。
No.8のラベルには
"balance of flavors featuring aromas AGED OAK and CARAMEL
leading to a Smoky finish with hints of MAPLE and BUTTERED CORN."
と記されており、その謳い文句の通りグラスに鼻を近づけると、
とてもスイートで芳醇な香りが漂ってきます。
適度な粘性をもつ液体は金色に輝いて美しいですね。
実際の味わいですが、マイルドな口当たりが特徴で荒々しさは全くナシ。
定番のジャックOld No.7の角を取って丸くさせた…といった感じです。
対抗馬はやはり同じ価格帯にあるジェントルマンジャックになるでしょう。
製法に違いはあれど、どことなく優しい甘さを感じる点では共通していますし。
正規輸入品が存在しないため、
国内の知名度ではジャックと大きな差をつけられていますが、
全体的にバランスのとれた満足度の高いボトルであり、
十分に優れたウイスキーであると評価できます。